◆はじめに|<つち目(槌目・鎚目)>仕上げについて
ハンドメイドのぬくもりとクラフト感あふれるテイストが
人気の<つち目>仕上げについてお伝えして行きますね。
・<つち目仕上げ>ってどんな仕上げ?
・選べるバリエーションはあるの?
・アレンジしたデザインの事例があれば見たい!
・つち目仕上げにした時のメリットとデメリットは?
などなど、実際に頂いたご質問を中心に、
具体的に写真など使って、わかりやすくお答えして行きたいと思います。
エンゲージリング、マリッジリングの購入前のご参考になるよう、丁寧にお伝えして行きますね。
◆<つち目仕上げ>ってどんな仕上げ?
<つち目>の<つち>は、<金づち>の<つち>から来ています。
写真のように、金づちの面でたたいた後をあえて残して、デザインの一部とする技法です。
鍛造などの伝統工芸の世界では歴史ある仕上げ方です。
作り手がカタチを作り上げて行くプロセスを、そのまま表面に残したようなテクスチュアが、ハンドメイドのぬくもりとオンリーワンの手作り感を伝えてくれます。
当店の<つち目仕上げ>は、型を使わず、手作業でつけられています。
なので、すべてのリングの模様はオンリーワンで、同じものが一つもありません。
シンプルでありながら、「長く愛用できる」といわれるのも、ひとつひとつ丁寧に施された手仕事の味わいがあればこそ。
手仕上げならではの、「世界に一つ」であることも、人気の秘密なのだと思います。
※<つち目>とは、正式には<鎚目(鎚は金へん)>と書きます。
◆つち目仕上げの バリエーション
◆粗さのバリエーションとイメージを一覧で
<つち目>にもバリエーションがあり、使う「つち(鎚)」、打ち方によって、微妙な表情が変わってきます。
<流れうち>
先端が丸みを帯びた長方形のつちで、深めの打ち込みしたイメージ。
流れる水のきらめきのような光が、ランダムでラフなつち目の凹凸をなぞるように動く様子は見飽きることがありません。
存在感あるリングに仕上がります。
丸みを帯びたリング、フラットなリング、形状問わず加工可能です。
<あられ(霰)うち>
細いツチで、軽く、まんべんなく打った
ぽつぽつ地面にあられがつけた模様のようなので、こう呼ばれています。
丸みを帯びたリング、フラットなリング、形状問わず加工可能です。
<あられ(霰)うち/たがねつち目>
つちでは大きすぎて打ちにくい場所や、デザインに合わせてうちこみたい時や、
つち模様のサイズを細かく選びたいときは、つちで細いタガネを叩いて、ひとつづつ模様を打ち込んでいきます。
使用するタガネです。
先端がピカピカに磨いてあるのは、打ちあとを同じくピカピカに輝かせるためなんです。
このマリッジリングのように、切り返しの部分など細かい模様にも対応できるのが、<たがねつち目>という方法の特徴です。
<平つち目>
先端が長方形の鎚(つち)で、平行に打ち込んで行く打ち方です。
指の方向に沿って、つち目がついているため、指がスマートに引き締まった印象になります。
先端が平らな鎚(つち)で、行うため、表面に丸みがあるときれいに平行な跡が付きません。
写真のように、フラットないわゆる<平打ちタイプ>のリングに映える種類のつち目です。
◆金属アレルギー対応素材など特殊素材も対応可能です。
セブンドリームスでは、金属アレルギーフリーの結婚指輪素材としても知られる
チタン・ジルコニウム、タンタルやハフニウムにも、プラチナやゴールド地金のリングと同じようにつち目仕上げが可能です。
「みんなが安心して着けれる結婚指輪」が我々のミッションです。
アレルギーなどで「希望のデザインのリングがつけられない!」という事が無いよう、万全の配慮と研究を重ねています。
・当店オリジナルモデル/「最も黒い金属」タンタルに<流れ打ち>のマリッジ
・タンタルに<あられ打ち>のマリッジ
・ハフニウムつち目2㎜幅マリッジ
◆もう少しこうしたい~微調整もご希望どうりに。
「ちょっと深めで」とか、「軽くうっすら見える程度」など、
お客様の様々なご要望にお応えしているので、ご遠慮なくご希望をお伝えください。
写真はシャンパンゴールド&つち目とタンタルのマリッジ。
ご新婦様のご希望は、
「うっすらと、よく見るとわかるくらいの感じでつち目を入れて下さい」
ラインの右側が、軽いつち目仕上げなのが、伝わりますでしょうか?
ちょっとしたこだわりや、イメージを丁寧にカタチにするのが、われわれの得意な分野です。
「イマイチつち目のイメージがつかめない」そんな時も、店舗には様々なサンプルがご準備してあります。
見比べながらイメージを膨らませるのも楽しい時間ですよ。
確認のために一度ご希望のつち目のテストサンプルを職人がおつくりしての、プレゼンも出来ます。
きっとあなたがベストと思える「マイつち目文様」のリングに出会えますよ。
◆他のテクスチュア(技法)とミックスもアリ!
例えば、オレンジゴールド、ピンクゴールドなど色のパワーが強い地金が好みだった場合、
「ちょっと普段使いには色味が強いかなあー?」
と言う時、<マット(つや消し)>と<つち目>の組み合わせなんておすすめの方法です。
マットにすることで、色味が柔らかく(白っぽく)なりますので、トーンを抑えたいなら<つち目&マットもご検討ください。
・アレンジしたデザインの事例があれば見たい!
あられ打ち&ミラーフィニッシュ&ブルーグラデーション発色
切り返しデザインのエッジを境に、ミラーとつち目、二種類の輝き、プラス+ブルー~バイオレットのカラーリング。
独創的な三種類の表面仕上げの表情が楽しめるのは、フルオーダーならでは。
ブルーの発色リングについて詳しくはこちらのページ「青い結婚指輪デザインバリエーションと魅力について」
当社のスタンダードモデル<メビウス/ラウンド>
リング一周のフォルムが∞を描く、人気のスタンダードモデルを、つち目仕上げに。
つるっとしたスマートな形にクラフト感プラスで、オンリーワンのカスタムに。
当社のスタンダードモデル<エターナル/スリム>
軽いウェーブにエッジを効かせたデザインで、男性女性ともに人気の<エターナル>の細バージョンをカスタマイズ。
切り返し面の片方につち目仕上げで二つの違う表情を持つリングに。
くるっとまわして、つち目を指先側にしたり、手前に向けたり。
付け方を変えて楽しめるカスタマイズです。
※各リングの参考価格はリンク先ギャラリーに表示しております。
・つち目仕上げにした時のメリットとデメリットは?
つち目仕上げは、手仕事感が万人に受け入れられやすく、フォーマルな場でも悪目立ちすることもありません。
大きいデメリットが無いデザインだと思います。
あえて言うと<サイズ直し>の継ぎ目の模様への対応。
サイズ直しは、ハーフサイズ以上のアップの場合
1.一部をカットして広げる
2.その部分に同じ材料を挟んで溶接(実際はロー付けと言います)
3.整形
この3ステップとなります。
逆にサイズダウンの場合、
1.サイズダウンする長さ分を切り取る
2.カットした部分を寄せて合わせて溶接(実際はロー付けと言います)
3.整形
この3ステップとなります。
どちらにしてもカットして接合しますので、接合部分の模様が合わなくなります。
ココがデメリットと言えばデメリット。
当店は、接合したあとを不自然にならないよう、自然な模様の流れに修正のご対応できますのでご心配なく。
ただお店よってご対応は不明な部分もありますので、万一のサイズ直しの場合、模様の修復に対応するかは購入時にご確認が必要ですね。
後から通常のミラー仕上げに戻すのは難しい
後、つち目の場合軽めに打ったものを除いて、後から通常のミラー仕上げに戻すのは難しいのがデメリットでしょうか?
・ヘアライン(左のリング中央の仕上げ)
や
・マット仕上げ
なら、研磨でミラー仕上げに戻せるのと違い、強め(深め)のテクスチュアは、それが出来ないことは考慮しておかれると良いと思います。
その他、ご質問などありましたら、いつでも<お問い合わせフォーム>からご送信下さい。
◆つち目仕上げのリングで気を付ける事/デザインのポイント
・ひと手間で宝石が美しく引き立てるテクニックはいかが
つち目のリングにダイヤモンドや誕生石など、宝石を追加セットする時に注意することがあります。
これは<つち目>に限らず、凸凹が強いテクスチュアへの石留め、
特に写真のような埋め込みタイプの留め方の場合にですが、
そのまま石を埋め込むと、表面の凸凹のキラキラに石が溶け込んで目立たなくなることがあります。
なので、上の写真のように、石の周りを一周ぐるりと<面取り>
斜めの傾斜面をつけてやると良いでしょう。
「照り返し」と言って、石をきれいに見せるテクニックの一つです。
石の輪郭が浮かび上がり、くっきりと見栄えがするので、おススメです。
当店の場合、最近はほとんどこちらの留め方で製作させて頂いております。
ほかにも<つち目仕上げ>に関する、ご質問などありましたら、いつでも<お問い合わせフォーム>からご送信下さい。
・つち目の打ち直し(再生)対応、大切です。
好感度の高い<つち目>仕上げですが、浅めのつち目、例えば<あられ打ち>↓
このようなパターンの場合、長く身に着けるうちに、キズや摩擦で最初ハッキリしていたつち目が、だんだんぼけたように見えてくることがあります。
これを、リングと共に過ごした時間の証<エージング>として見る方もいらっしゃいます。
でも中には、「購入した時のようなつち目に戻したい」という方も、いらっしゃると思います。
セブンドリームスでは、リングの洗浄や新品仕上げのみでなく、すりへったり、キズのダメージが目立つ状態の「つち目のリフレッシュ」に対応致します。
料金はリングの状態により、判断させて頂きます。
つち目のダレやキズが回復し、見違えるほどの状態になりますよ。
・まとめ
いかがでしょうか?
以上、伝統工芸の鍛金技法から生まれた、人気の<つち目仕上げ>の魅力。
そのバリエーションの広がり、注意するポイントなどをご紹介して見ました。
<つち目(槌目・鎚目)>仕上げについて
◎仕上げには、粗さや、打ち方がいくつかある。
◎細かいカスタマイズで「マイつち目」も楽しい
◎石留めする際は、ひと手間で石が綺麗に映えるテクニックがある
◎<つち目(槌目・鎚目)>の再生に対応できるかは購入前にチェック。
ポイントはこんな感じでしょうか。
<つち目仕上げ>の独自の魅力が伝わりましたらとても嬉しいです。
それぞれ<自分ブランド>のカスタムとしてオンリーワンに仕上げる楽しみも魅力ですね。
当店は、もちろん工房で自社製作ですので、<つち目(槌目・鎚目)>の再生などアフターサービスも安心です。
あわせて同じくテクスチュアつながりで、
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<虹色の結婚指輪>のデザイン、魅力をお伝えします>はこちらのリンクから
少しでも結婚指輪選びのご参考になればとても嬉しいです。
ご不明な点、「こんなことが知りたい」という事があれば、いつでも<お問い合わせフォーム>からご質問ください。
ご来店が難しい方には、リモート相談や各種サンプルのご送付サービスのご利用をおススメ致します。
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